プロローグ
「お父さん、有原航平ってまたメジャー行くの? 前に行ったときはダメだったんでしょ?」
「うん、いいところに気づいたな。有原はね、2025年シーズンまでソフトバンクにいたんだけど、自由契約になって、またアメリカを目指すんだよ。」
「えっ、もう33歳だよ? メジャーって若くないと通用しないんじゃ…」
「たしかにそう思われがち。でもな、有原のこの3年間の復活劇は本当にすごかったんだ。今日は一緒に、有原航平の“リベンジの物語”を深掘りしてみようか。」
有原航平メジャー再挑戦!?

提供元:パ・リーグ.com
「まず有原の基本情報から。1992年生 まれの広島県出身。早稲田大を経て、2014年ドラフト1位で日本ハムに入団。6年間で60勝をあげてから、2021年にレンジャーズと契約してメジャーに挑戦したんだ。」
「それって成功?」
「正直いうと“失敗”だった。でもそれは、実力がなかったというより“運とタイミング”が悪かったんだ。」
📉 メジャー挑戦の失敗と、その理由
| 年度 | 登板数 | 勝敗 | 防御率 |
|---|---|---|---|
| 2021年 | 10試合 | 2勝4敗 | 6.64 |
| 2022年 | 5試合 | 1勝3敗 | 9.45 |
| 通算 | 15試合 | 3勝7敗 | 7.57 |
「えっ、9点台!?それってダメダメじゃん…」
「そう聞こえるよな。でもな、有原は2021年に右肩動脈瘤っていう大きな怪我をしてるんだ。中指のタコの悪化がきっかけで血行障害が出て、手術を受けて、3か月以上投げられなかったんだよ。」
「うわ、それって投手にとって致命的じゃん…」
「その通り。さらにね、有原の投球スタイル自体が“メジャー向きじゃなかった”って言われてた。日本で通用した『打たせて取る』スタイルは、アメリカの打者には通じにくかったんだ。」
⚾️ 日本球界での完全復活
「でもな、その後がすごいんだ。有原は2023年にソフトバンクに戻ってから、大復活を遂げる。」
⚾ 有原航平|ソフトバンク復帰後の成績(2023〜2025)
| シーズン | 登板数 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年 | 17試合 | 10勝5敗 | 2.31 | 133回 |
| 2024年 | 26試合 | 14勝7敗 | 2.36 | 182回2/3 |
| 2025年 | 26試合 | 14勝9敗 | 3.03 | 175回 |
| 通算 | 69試合 | 38勝21敗 | 2.60 | 490回2/3 |
「うわっ、これは凄い! 完全にエースじゃん!」
「そう。2年連続最多勝だし、投球回も安定してる。
手術した肩も問題なしって証明したわけだ。
しかも、ソフトバンクとの契約には“契約満了後は自由契約になる”って特別条項があって、最初から“再挑戦”を見据えてたんだよ。」
日本とアメリカ、どちらを選ぶ?
「ここが面白いところでね、実は巨人が“菅野智之の年俸を超える7億円”の大型契約を提示したらしい。
でも、それでも有原は“メジャー再挑戦”を優先したんだ。」
「7億って…すごい!でも、それを蹴ったの?なんで?」
「プロ野球選手にとって、“挑戦する”ってことはお金よりも価値がある時があるんだ。
有原は1回失敗して、そこから這い上がってきたからこそ、もう1度『通用するか』を自分の目で確かめたいんだろうな。」
🔍 メジャーで通用する?通用しない?
「じゃあ、有原が今メジャーでどう評価されてるかも見てみようか。」
🔍 有原航平|メジャー再挑戦の評価ポイント(2026年時点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年齢 | 33歳(2026年シーズン開幕時) |
| 投球スタイル | フォーシーム+スプリット中心、制球重視 |
| 評価 | 「先発5番手」または「ロングリリーフ」なら価値ありとの声も |
| 契約形態(予想) | マイナー契約+スプリングトレーニング招待選手としての参加が有力 |
| ポジティブ要素 | 2年連続14勝、健康な右肩、イニング消化能力あり |
| ネガティブ要素 | 年齢(33歳)、過去のメジャー成績(防御率7.57)、決め球不足が懸念される |
「ふーん、うまくいくかは五分五分って感じかぁ…」
「その通り。でも、それでもチャレンジするっていう姿勢が、親としては誇らしいんだよ。」
この話を息子としながら、自分でも気づかされた。
たとえ過去にうまくいかなかったとしても、それを“なかったこと”にせず、堂々と向き合って再挑戦する姿って、やっぱりカッコいい。
有原は失敗も苦しみも経験して、それでも努力してまた這い上がった。
プロ野球って、華やかに見えるけど、実際には孤独や焦り、不安との戦い。
そんな中で、再びメジャーを目指す姿勢に、親としてグッときてしまう。
もし息子がいつか何かに挑戦して失敗した時、この話を思い出してくれたらいいな。
人生は一度きり。
失敗を恐れず、“挑戦できる人間”になってほしい。
その背中を、有原が見せてくれている。
まとめ
有原航平の物語は、“一度失敗した男が、再び夢に向かって立ち上がる”物語だ。
2021年~2022年、レンジャーズでの挫折、右肩の手術、制球難──多くの困難を経て、日本球界で完全復活。
そして今、34歳を目前にして再びメジャーの舞台を目指している。
メジャーで通用するかどうかは誰にも分からない。
でも、成功の可能性だけを信じてチャレンジするその姿は、多くの人に勇気を与えている。
有原のこの“第二の挑戦”は、ただのスポーツニュースじゃない。
夢を諦めないすべての人へのエールだ。

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