“コンドー”の愛称で親しまれる近藤大亮投手。
最速155キロのストレートを武器に中継ぎとして輝いた男が、2023年11月、オリックスから巨人へと金銭トレードで移籍した。
年俸総額はすでに3億円超え。
だが、彼の現在地は決して順風満帆ではない。
復活と挫折、そして背水の2025年——。
今回は「近藤大亮 トレード 成績 年俸」という視点から、その野球人生を深掘りしていく。
驚きのトレード劇!なぜ近藤大亮は巨人に?
2023年11月8日、突如発表された近藤大亮の巨人移籍。
その2日前にはソフトバンクから高橋礼、泉圭輔を獲得したばかりということで、まさに“トレード3連発”の異例対応だった。
背景には、阿部新監督体制のもとで、救援陣再建が至上命題だったことがある。
前年の救援防御率はリーグワーストクラスの3.81。
試合終盤の信頼できる右腕が不在だったのだ。
そんな中、実績十分な近藤に白羽の矢が立った。
「8回・9回を任せられる経験値がある」と、吉村編成本部長もその期待を語る。
移籍は金銭トレードで、背番号は「30」。
巨人にとっても、本人にとっても大きなチャレンジの始まりだった。
私は正直、「巨人がそこまでして近藤選手を欲した理由って何だろう?」と思っていました。
でも、過去の成績や代表経験を調べれば調べるほど、これは“補強の急所”だったと納得。
阿部新監督の改革に賭ける気迫が伝わってきますね。
コンドーには、この流れに乗ってほしい!
【金銭トレードとは?プロ野球のリアルな舞台裏】
■ 金銭トレードの基本定義
プロ野球における金銭トレードとは、ある球団が選手を放出する代わりに、現金(=金銭)を受け取る形のトレードのことです。つまり、選手Aと選手Bを交換する「通常のトレード(交換トレード)」とは異なり、選手一方の移籍だけが行われるという特徴があります。
トレード対象:主に一軍と二軍を行き来する中堅・ベテラン選手や、即戦力中継ぎ投手など
目的:戦力補強・人的リスト整理・選手本人の新天地での再起など
■ 金銭トレードのリアルな舞台裏
◉ 球団サイドの視点
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補強ポイントの明確化:「どうしても今すぐこのポジションが必要」な時、即戦力となる選手を手早く獲得できる。
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人的流出を避けられる:他の選手を差し出さなくて済むため、リスクが比較的小さい。
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予算と価値の天秤:獲得選手の実績と照らして、「お金で済ませられるなら得」と判断されるケースも。
◉ 選手サイドのリアル
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突然の通達:「トレード決定は本人が報道で知る」という話も少なくありません。
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移籍は即日レベル:発表後すぐに新天地で練習・登板というケースも。生活環境の変化も含め、非常に過酷。
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心境の揺れ:「必要としてくれたのはうれしいが、愛着ある球団を離れるのは寂しい」という声が多い。
■ 金銭トレードで成功した事例も!
意外かもしれませんが、金銭トレードから主力として再ブレイクする選手も存在します。
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🏅松本哲也(巨人)→主力外野手へ
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🏅平野佳寿(オリックス)→名クローザーへ成長
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🏅そして近藤大亮(オリックス→巨人)もその道を追う一人
金銭トレードは「見切り」ではなく「再出発」。球団間の評価のギャップが新たなチャンスを生むのです。
■ ファンが知るべき、金銭トレードの裏メッセージ
金銭トレードには球団側の事情が大きく関わりますが、決して“放出=戦力外”ではありません。
むしろ、「この選手はこの球団でならもっと輝ける」と判断されての移籍も多く、再起をかける場として使われることもしばしば。
だからこそ、ファンとしては「なぜ金銭トレードされたのか?」という背景を知り、「移籍先での挑戦を見守る目」を持つことが重要なのです。
まとめ:金銭トレードはプロ野球の現実、でも再スタートの舞台
金銭トレードはプロ野球の“非情”な一面を象徴する制度ですが、選手にとっては新たな活躍のチャンスであり、キャリアを切り開く第二の扉でもあります。
近藤大亮選手のように、巨人ファンだった少年が夢の球団で再出発する——そんなドラマがあるからこそ、私たちはプロ野球に魅せられるのです。
オリックス時代の輝きとトミー・ジョン手術の壁
近藤大亮は2016年にプロ入り。
ルーキーイヤーは先発デビューも飾ったが、その後は中継ぎへと転向。
2017〜2019年の3年間は全試合50登板超、ホールドも20を超えるなどブルペンの柱として活躍した。
ところが2020年、右肘にメスを入れることに——トミー・ジョン手術だ。
この時、近藤は育成契約となるが、諦めなかった。
長いリハビリを経て2022年には見事支配下復帰。
しかも32登板・防御率2.10という復活劇を披露する。
この実績が、2023年のトレード要請に繋がった。
一度どん底を見た男の再起。それは数字以上の説得力を持つ。
わたしは、トミー・ジョン手術からの復帰という言葉にいつも胸が熱くなります。
近藤選手が復帰戦でマウンドに立ったとき、その姿を見て泣いたファンもきっと多いはず。
一度壊れた身体と向き合い、それでも夢を追い続ける背中…リスペクトしかないです。
年俸3億円超の証明!成績と年俸のリアル
【近藤大亮選手の年俸推移表】
年度 | 所属球団 | 年俸(万円) | 備考 |
---|---|---|---|
2016 | オリックス | 1,200 | ドラフト2位入団、プロ1年目 |
2017 | オリックス | 960 | 年俸減額(故障) |
2018 | オリックス | 3,500 | 50試合登板、ホールド安定 |
2019 | オリックス | 3,850 | 52試合登板で再評価 |
2020 | オリックス | 5,000 | 年俸最高額、9月にトミー・ジョン手術 |
2021 | オリックス | 3,750 | 育成再契約後、リハビリ期間 |
2022 | オリックス | 2,800 | 支配下復帰、32登板・防御率2.10 |
2023 | オリックス | 4,200 | 二軍で安定、トレード直前の年 |
2024 | 読売ジャイアンツ | 4,200 | 一軍登板なし、背水のシーズン準備期間 |
2025 | 読売ジャイアンツ | 3,500 | 「ラストシーズンのつもり」で挑む |
ホールド71、セーブ4、奪三振数229(投球回204.2)という数字は、中継ぎとして極めて優秀だ。
年俸面でも、それは裏打ちされている。
2018年に3500万円、2019年には3850万円、2020年にはついに5000万円の大台に到達。
トミー・ジョン手術の影響で一時下がるも、復活後の2023年・2024年には4200万円まで回復。
しかし2025年は再び3500万円へ減額。
これが「ラストシーズン」となる覚悟の表れかもしれない。
プロ通算年俸は3億2960万円。
栄光と試練の数字である。
「3億円プレイヤー」と聞くと華やかなイメージがありますが、近藤選手の年俸推移を見ると“苦労と努力の勲章”にしか見えません。
地道にリリーフで実績を積み上げてきた男の証しとして、この数字は胸を張って語っていいと思います。
ホールド71とは?~中継ぎピッチャーのがんばりを数字で表したもの~
■ホールドってなに?
ホールド(Hold)とは、中継ぎピッチャーがリードを守って次のピッチャーにバトンタッチした時に与えられる記録です。
かんたんに言うと、
「リードしたまま、いい形で次の人にバトンを渡せたよ!」というごほうび。
たとえば…
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チームが3対2で勝っているときに、
-
近藤大亮投手が出てきて、
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点を取られずにピシャッとおさえて、
-
次のピッチャーにバトンタッチした!
👉このとき、「ホールド1」がつきます。
■ホールド71ってどれくらいすごいの?
近藤大亮投手はプロの試合でホールドを71回も記録しています。
つまり――
「71回も、試合を壊さずに勝ちにつなげた」
ということなんです。
リリーフピッチャーは、点差の少ないドキドキする場面で投げることが多いから、信頼がないと使ってもらえません。
ホールドをたくさん持っている選手は、
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チームにとって大事な存在
-
勝ち試合でよく登板している証拠
なんです!
■おまけ:セーブと何がちがうの?
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ホールド:中継ぎピッチャーがもらう
-
セーブ:最後を投げた「守護神(クローザー)」がもらう
というちがいがあります。
まとめ
ホールド=中継ぎ投手が「勝ちを守った」証し。近藤大亮投手は71回もチームの勝利を助けてきたんだ!
中継ぎって目立ちにくいけど、すごく大事なポジション。近藤選手のホールド71は、それだけ「チームを支えてきた証」なんです!
背水の陣2025年、巨人ファンとしての集大成へ
「ラストシーズンのつもりで挑む」——2024年オフ、近藤大亮はそう宣言した。
年齢33歳、再起の年とするために、これまで避けてきたデータ分析にも着手し、フォーム改造にも真剣だ。
自主トレでは宮古島の砂浜を走り込み、下半身を徹底強化。
元チームメイトの鈴木康平が戦力外になったことも、自らを奮い立たせるきっかけとなった。
子どもの頃から巨人ファンだったという近藤。
ヒーローを見上げたその球団で、自らがヒーローになる——そんな結末を、誰もが期待している。
私は「好きな球団で終わりたい」と語る選手が大好きです。
近藤選手にとって、巨人はただの移籍先ではなく“夢の続き”なんだと思います。
だからこそ、来季こそは東京ドームで歓声を浴びてほしい。
絶対に最後の炎、見せてくれますよ!
まとめ
近藤大亮のプロ野球人生は、まさに「波乱万丈」の一言。
華やかな成績と裏腹に、度重なる怪我や起用の不遇に苦しんできた。
だが、彼はそれでも前を向き続ける。2025年、その姿が再び東京ドームで輝くことを信じて——。ファンとして、私たちは全力で「コンドー」を応援し続けたい。
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