アンダースローの技巧派右腕として一世を風靡した「礼くん」こと高橋礼投手。
福岡ソフトバンクホークスから読売ジャイアンツへと移籍してから約1年、現在は「退団」の二文字が現実味を帯び始めています。
なぜ彼は一軍登板の機会を掴めなかったのか?
そして巨人はなぜ彼をトレードで獲得したのか?
このブログでは、トレードの背景、成績、フォーム改造の裏側、そして2025年“ラストシーズン宣言”の真意まで、高橋礼の現在地を全力で追いかけます!
なぜ高橋礼はトレードされたのか?巨人とホークスの“思惑”が交差した理由
2023年11月に成立したこのトレードは、プロ野球界でも異例の「2対1」という形式。
巨人はアダム・ウォーカー外野手を差し出し、ホークスから高橋礼と泉圭輔という2投手を獲得しました。
この動きの裏には、明確な戦略的狙いがありました。
読売ジャイアンツは2023年、防御率リーグ最下位という悩みを抱えており、信頼できる中継ぎ投手の補強が急務。
そこで白羽の矢が立ったのが、経験と実績を持つ高橋礼でした。
一方、ホークスは打線の右打者不足を解消するため、長打力のあるウォーカーに魅力を感じていました。
結果として、ウォーカーは2024年に本塁打王を獲得。
ホークス側の「補強成功」は見事なものでしたが、巨人側も将来性のある投手陣の厚みを手に入れるという意味では、大きな挑戦でした。
このトレードは、単なる人材交換ではなく「再生」と「勝負」が交差した、非常に戦略的な取引だったのです。
わたしは、最初にこのトレードを見たとき、正直驚きました。
でも「礼くん」がもう一度一軍で輝くには、環境を変えることが必要だったのかもしれない。
ホークスでは埋もれていた実力が、巨人で開花する──そんな希望を感じていたからです。
巨人ファンとしては、再生の瞬間を信じて応援することこそ、今できる“愛”なのだと思います。
ホークス時代の栄光と転落――フォームの崩れが招いたキャリアの波
2019年、新人王を受賞した高橋礼は、アンダースローから繰り出す150km/h超のストレートとキレのある変化球で一躍スターに。
日本シリーズや国際大会でも存在感を示し、「技巧派右腕」として期待を集めました。
しかし、その栄光の裏には苦悩もありました。
2021年、制球の乱れが表面化。
フォームの微妙な崩れにより、四球が増加し、防御率も急落。
2022年にはトミー・ジョン手術を受けることになり、リハビリ生活が続きました。
復帰後の登板機会は限られ、ホークスの厚い投手陣に阻まれる形で、一軍での姿は徐々に見られなくなりました。
まさに“キャリアの転落”。
それでも彼は腐らず、努力を重ね、再起の場を巨人に求めたのです。
わたしは、ホークス時代の「礼くん」の投球が今でも忘れられません。
低い軌道から伸びるストレートに、見逃し三振を食らう打者。
あれは芸術でした。
でも、どんなに才能があっても、怪我やフォームの変化には抗えない。
だけどその中で“諦めずにやり直す”姿勢に、私は何度も胸を打たれました。
礼くんの誠実な努力に、ただただ敬意です。
巨人での1年 なぜ登板機会がなかったのか?」
巨人移籍後、ファンが期待した「礼くん復活」は実現しませんでした。
2024年シーズン、一軍での登板は“ゼロ”。
二軍では44試合に登板し、防御率3.21を記録しましたが、被安打率.278と打ち込まれる場面も多く、安定感には欠けていました。
最大の課題は「フォーム改造の未完成」と「データ分析への適応不足」。
阿部慎之助監督や桑田真澄コーチのもとで変化球の精度アップ、球速アップを目指しましたが、回転数や制球力が追いつかず、実戦での信頼を得るには至りませんでした。
さらに、若手投手の台頭や編成方針の変化も逆風となり、登録枠に入ることさえ難しい現実が彼を待っていました。
わたしは、「プロの世界の厳しさ」を礼くんを通して学ばされた気がします。
二軍での地道な努力は誰よりもしていたと思う。
でも結果が出ないと評価されないのが現実。
切ないけど、それでも前を向いてバットに向かっていく姿は、本当にかっこよかった。
私たちファンは、結果以上に“努力する背中”をちゃんと見てます。
退団の可能性と、2025年“ラストシーズン宣言”の覚悟
2024年オフ、高橋礼は「2025年を最後の挑戦とする覚悟」と口にしました。
この発言には、選手としての限界を自覚しつつも、諦めない意思が込められています。
現実的には、2025年に結果が出なければ戦力外通告の可能性も。
若手の台頭、新コーチ陣の方針、3500万円という年俸の高さ──あらゆる点で高橋は“崖っぷち”です。
それでも彼は動き出しています。
自主的なデータ分析の導入、砂浜トレでの下半身強化、GPSを使った踏み込みチェックなど、あらゆる手段を試みています。
復活なるか──。
2025年、“最後”と決めた男の投球に注目です。
私は、「最後の挑戦」という言葉に涙が出ました。
あんなに若くて希望に満ちていた礼くんが、自ら“最後”と言う日が来るなんて。
でも、それは彼が本気で自分と向き合っている証。これが終わりじゃない。
きっと2025年、一軍マウンドで、最後じゃない一球を私たちに見せてくれる。
そう信じて応援し続けます!
高橋礼の年俸推移(表)
年度 | 所属球団 | 推定年俸 | 備考 |
---|---|---|---|
2017 | ソフトバンク | 1,500万円 | 入団年 |
2019 | ソフトバンク | 3,000万円 | 新人王獲得 |
2020 | ソフトバンク | 5,000万円 | キャリアハイ |
2023 | ソフトバンク | 4,200万円 | トレード直前 |
2024 | 読売ジャイアンツ | 3,500万円 | 登板なし、二軍主体 |
通算 | ― | 3億2960万円 | 累積 |
まとめ
高橋礼のプロ野球人生は、決して一直線ではありません。
スターから転落、そして再起への挑戦。
誰よりも誠実に、静かに、でも確かに野球と向き合ってきたその姿に、多くの人が心を打たれてきました。
2025年、“最後”という覚悟を胸にマウンドに立つその瞬間が、もう一度「礼くん」を輝かせてくれるはずです。
私たちは、信じて待つだけです。がんばれ、高橋礼!!
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