高校時代は一度もベンチに入れなかった――
そんな男がプロ野球界屈指の戦力が揃うソフトバンクで、堂々ローテーションを掴み取る。
今回は、ドラフト育成10位から“異例の大出世”を果たしたソフトバンクの前田純(まえだ じゅん)投手の人生をたどります。
前田純 高校3年間ベンチ外の高校はどこ?
前田純投手 Happy Birthday!25th
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沖縄県立中部商業高校出身なんですよ。
前田純選手は、小学校の時は「与儀ファイターズ」に所属し、ファーストとしてレギュラー出場していました。
その後、沖縄市立美東中学校、そして沖縄県立中部商業高校へと進学します。
しかし、高校3年間――まさかの「ベンチ外」。
いわゆる「控えの控え」で、エースどころか試合にすら出られなかった。
それどころか、中学時代でさえ「最後の大会で一度だけベンチ入りした」レベル。
プロどころか、大学でもプレーする機会があるかどうか…誰が見てもそう思ったでしょう。
でも、彼は「プロに行く」と口にし続けた。周囲に笑われながらも、夢を曲げなかった。
そんな前田純に、高校時代の恩師が授けた言葉が「不撓不屈」。
その言葉を胸に、彼は黙々と準備を続けていました。
前田純 ドラフトは何位指名だった?
「育成ドラフト10位で指名」なんですよ!
前田投手は高校卒業後、日本文理大学へ進学。
ここで運命が大きく動き出します。
大学3年の春、ようやくベンチ入り。
それ以降はエース格へと成長し、全日本大学選手権にも出場。
その成長の陰には、元プロ野球選手であり、同大のコーチを務める吉川輝昭氏の存在がありました。
「前田、お前の身長を生かすには、前じゃなくて“上”から投げろ」
このアドバイスで、前田のフォームは激変。
極端なまでに“真上”からリリースする独特の投法を習得し、「浮き上がるストレート」という最大の武器を手に入れました。
そして2022年――
福岡ソフトバンクホークスから、育成ドラフト10位で指名!
高校時代は完全ノーマークの選手が、プロの世界へ。まさに大逆転です。
前田純 かまぼこ板投法とは?
9/29ファイターズ戦で6回無失点、驚異のプロ初登板初先発初勝利を飾った #前田純 投手。
育成10位指名からこの夏に支配下へ、ついに鷹のMJがベールを脱ぎました。なんと、高校時代までベンチに入れず、公式戦の登板はゼロ。
鍵は「信じる心」と「かまぼこ板」でした。今夜の #シリタカ で。#sbhawks pic.twitter.com/Mt7YkgxhBn
— 長岡 大雅 (@road2tiger) October 3, 2024
そして、今、プロ野球ファンの間で密かに話題になっているのが、前田純の“かまぼこ板投法”。
「え、かまぼこ板??」
と思った方、ご安心ください。それ、正解です。
実際に彼が取り組んでいるトレーニング法は、かまぼこ板を投げること。
なぜそんな奇抜な練習を?その理由が、またすごい。
前田純「球がホップする」秘密は板にあり
かまぼこ板を使う理由は、「ストレートの軸を意識するため」。
真上からリリースし、手首を垂直に保ったまま放ることで、きれいなバックスピンがかかる。
逆に少しでも軸がズレると、板は曲がってしまう。
その感覚を磨くことで、”145キロでも“打者が打てない球”が完成したわけです。
球速ではなく、回転と軌道で勝負する――まさに令和の新時代型ピッチャー。
さらに今季からは、カットボールという新たな武器も追加。
「フォームが崩れるかも」との懸念もあったが、楽天・早川投手の助言を受けて対応済みとのこと。
“真っすぐのように投げて、指先の力で変化させる”
その投げ分け技術にも注目です。
まとめ
前田純とは、高校ベンチ外、育成ドラフト10位、かまぼこ板――
これほど“普通じゃない”キーワードが並ぶプロ野球選手が、今までいたでしょうか?
でも、どんな逆境にもめげず、自分だけの野球を追い求め続けた結果、
前田純は今、ソフトバンクのマウンドに立っています。
「実力はなかった。でも、プロに行くと思って続けてきた」
この言葉の重みを、ぜひあなたにも感じてほしい。
これからも前田純の“異色すぎる”野球人生から目が離せません!
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